20120718

韓国のサイクリングロード



韓国サイクリングロードはおそろしく快適だった。
自転車車線、歩道の幅は広く、路面は滑らかかつ段差が無く抜重をする場面すらない。 そしてサイクルステーション、食事場所、休憩場所などにも事欠かない。
一応20km/hの標識はあれど、この作りを見ればスポーツ自転車に乗れば当然スピードを出したくなるし、そうすることを知っている人がデザインしたのだろう。





韓国政府は自転車道の4大河川道と国土縦走道を国際的な観光名所にし、世界の人々を呼び寄せる方針で、その国策というにふさわしい気合が感じられる。  そして4年前「韓国人は自転車乗りません」 と言っていた同じ国とは俄かに信じがたかったスポーツ自転車の普及度合いのスピードにも納得せざるを得なかった。





都心部から20km程、山が近づいてくる。
東京と同じく都心に近いところはきっちり整備されていて、田舎に近づくほど整備度合いが低くなるだろうと意地悪にも期待していたのだけど、そのクオリティーは低くなるどころかが高くなっていることに驚く。





もちろん分岐では標識はきっちり完備されていて、標識も無いまま日本のように川の左岸と右岸を右往左往させたり、一般道に迂回させたりということなどまったく無い。


郊外に出れば走る人も少なくなってくる。 そんな場所でこれだけ金をかけてサイクリングロードを作るとは驚愕である。 





サイクリングロード上ではサイクルステーション以外でも、韓国ロードチームメカニック(メカとして神戸に来たことがあるとか・・・)が(勝手に?)店舗を出していたり、








また、ロードサイドにはいい感じの韓国料理店もあったりして風情たっぷり。 どっかり座りそよ風に吹かれながら氷冷麺なんぞを戴く。 現地の人たちに習って昼から冷麺とともにマッコリをぐびぐびやればもう韓国スタイルできあがりである。  





ソウルから40km弱走ってきた。 パルダンダム沿いの鉄道線路跡は見事にサイクリングロードに生まれ変わっていて車線の区切りに埋め込まれているのは鉄道時代の線路を利用したもの。  日本にも似たのがあるけどそれとは金の掛け方がまるで違う。





元列車用のトンネルも人感センサーによって必要な時だけLEDライトが点灯する仕様。 元々このサイクリングロード網整備がグリーン・ニューディール政策に基づいたものだけに環境にも配慮されたものになっている点も新しい。






変速機が壊れたボロレンタサイクルでは帰りを考えるともう引き返さないと返却時間が迫っていた。 
いや本当は、郊外になればサイクリングロードも整備加減がグズグズになってそのあたりが自然と引き返し時なると思っていたのだけれど、まるで見当違いだった。  もうそろそろと思えども、サイクリングロードのクオリティーは高いままだし、景色はむしろ良くなるから引き返す切っ掛けを失うというジレンマにさいなまれる羽目になった。  


google map を見ればそれほど古くない筈の衛星写真にもサイクリングロードは影も形も見えないところも多いから、本当に2009年の国の全国自転車道網敷設方針後これだけのものが作られたようである。 このサイクリングロード、日本で言えば東京大阪間以上の630kmの国土縦断自転車道を含み1757kmを今年4月にその整備を終えたところ。  国が方針を出し、わずか3年でこんなすばらしいサイクリングロードを作ってしまうスピード感。  グズグズと下らない政権争いを続けネガティブ方針ばかり発信し震災復興もままならない日本は相当にヤバイと思う ・・・  


それはさておき、このサイクリングロードに世界中から人を呼んで世界的な観光スポットにするという目標は達成されるようにも思える。  少なくとも私はこのサイクリングロードに感動してしまって仁川空港~釜山と韓国を縦断、その後船で九州に渡るとか ・・・ 夢が広がってしまったのだ。



________________________________

0 件のコメント:

コメントを投稿