20130330

近 場

  
 
テレビでは今週末が桜も最後の見納めと云うてました。
 

自転車で最後の桜でもと近場をタラタラと走りましてここは歌で有名になったさくら坂。 でも、場所によっては葉はあまり出てないし今年は花のもちが良いみたいでまだ立派に咲いている。  今や都会に住んでると季節感もあまりないのですが、この華やかな桜には否が応にも上げてくる。 
  
  
 
   
  
  

 
そしてすぐ傍の多摩川、ここも花の咲きっぷりは申し分なし。
上げてきたついでに桜餅でも買い込んでお花見でもと思いましたがじっと座ってると寒くて芯から冷えてきた。
  
  
 



  
 



と、川を離れて雑色の住宅街を走っていたらあらステキ
 

はんぺん40円、たまご60円、大根70円 ・・・・ 
飲み物は?って聞いたら 「そのへんで買ってきて飲んでくれてもいいですよ」 だと
これは1000円でお釣りが来る気マンマン
 
 
花冷えの日もこれですっかり暖かくなった。 
灯台下暗し。近くにもいいところがあります。
 
 
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20130327

讃岐うどん 

  
 
讃岐じゃ朝の6 時くらいからやってるうどん屋が結構ある。
そんな事で朝7 時から回り始めハシゴ三軒目。
  
 
 
このスマートフォン時代と言ったら食べログで上位に来る店なんぞは、その店の場所がいくら辺鄙な場所であろうと関係ない。 私含めピンポイントで客がやってきて朝から盛大に並んでいた。  
面白く無いのはこういう田舎の店の評価はネギがなければ 「裏の畑で切ってきてー」 とか客と店主とのほのぼのとした雰囲気まで含めての筈なのに、繁盛しすぎておばちゃんも会話どころではない。
 

 




 
そういう状況に懲りて、当てずっに鄙びた感じの店に入ってみたらやっぱりよくってネットなぞどうでも良くなる。
 
 
自分 : 「けつね頂戴」

店主 : 「もうすぐ上がるから釜抜き出来るよ?」

自分 : 「釜抜きしてくれるんやったら釜玉にするわ」
 
  
讃岐うどんが好きな人じゃないと会話の内容すら分からないかもしれない。
コシを重視するなら、茹でたあと水で締めたほうがいい。 でも、茹でたてのモチモチ感を重視するなら、そして釜玉など麺の熱さが重要なら釜から直接麺を抜く釜抜きがいい。 
本来なら水締めして腰があるうどんに汁を掛けて食べるのが好きなんだけど、茹で上がると聞いて釜玉に変更した。   と言った感じ。
  

 


生卵に極熱な麺が投入されて既に半熟状になっとる。 
ここ重要。 
生醤油をたらりと垂らして旨いに決まっとる。  220円也
 
  
  

 
その後はうどんで膨らませたお腹を抱えて高知から島に渡った。
乗り場にはオリーブの木が沢山植えられている。
彼の地はオリーブで有名だけれど、オリーブの木が香川県の県木だとは知らなかった。

 

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20130323

NATURAL OXIDE


 
 
今時はステンレスの包丁もベラボウによく切れるものが沢山出ているのですが、噛みこんでいくような感じはまだ炭素鋼の包丁に分があるように感じます。 これはまさに切れ味の話ですが。
 
 
 
でも、鋼の包丁は錆びます。 硬度を出すために炭素を多くすればするほど錆びる。
玉ねぎとかレモンとか鋼に反応しやすい食材を切って5分も目を離したら斑の酸化滲みだらけになります。 それくらいすぐに反応する。  でも、切る度にすぐ洗って拭けばこんな感じで全体的に変色する。 逆に言えばすぐに洗って拭いてもこんな感じで変色します。
 
 

いわゆる薄膜干渉というやつで酸化皮膜の厚さによって黄色から青、そして緑に変色した様に見える。
チタンフレームなんかの陽色酸化皮膜は電圧や時間等で皮膜厚さを調整するそうですが、この包丁についたナチュラルな皮膜の場合は、刃先が一番食品に触れて皮膜が厚くなり、刃先から離れるに準じて皮膜が薄くなって色の変化がおきてます。 
この錆(酸化皮膜)は所謂良い錆で、悪い赤錆を防ぐのですが、そう考えるとチタンだけじゃなく鋼包丁よろしくクロモリフレームでも出来なくはないような気もしますが、そんな仕上げがないのはやはりこの程度では防錆としては役不足なのでしょうか。

 
 
Related to:
http://feticizm.blogspot.jp/2013/07/black-oxide-finish.html
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20130313

Detail of BAUM CYCLES




先日、DE ROSA TITANIOのストレートチェーンステーが気に入らないと書きました。
http://feticizm.blogspot.jp/2013/02/1yr-w-de-rosa-titanio.html)  
ストレートチェーンステーはアウターギヤとステーとの間隔が狭くなりがちなのでチェーンがサックすると厄介なのと、拘束度合いが高くないクリートの場合踵が動いてチェーンステーに接触してしまうというのがその理由。
  
 
 
只、ストレートで作ったほうがシンプルでスマートと見ることもできる訳で、上記のような欠点が克服されるならばストレートステーもやぶさかではない。
以前から何故、チェーンステー、シートステー共にドロップアウトに対してパイプを外に出して蓋をする様な意匠になっているのか ? 内側に出っぱらしても問題ないんじゃ? と思っていたのですが、まさにそんなディテールを見つけました。
 
 
 
これは、BAUM CYCLES のディテールでパイプの出っ張りを内側に出しています。 これだと、ストレート形状でも踵は接触しないでしょうし、タイヤクリアランスさえクリアすればチェーンサックに対してもそれほどシビアではにように思います。 
もっとも、ドロップアウトの形状が一枚物を切削したタイプではなく耳がついたタイプなので、パイプをドン突きで溶接できて外見上キチャナく見えないとかあるのかもしれませんが。。。
 
 
 
このオーストラリアのビルダーはアメリカ系とは毛色が違うペイントも目新しいし、こういう他にはないディテールを見ても、エンタープライズ精神を感じます。
ちょっと驚いたのは、ステンレス管のフレームビルディングの改良に関する協力においては、Reynolds 社に選ばれた世界で2つのビルダーの内の1つだそうで(もう一つはIndependent Fabrication)、技術的なこと以外にもそういう精神が選ばれる理由になっているのかもしれません。


 
Related to:
http://feticizm.blogspot.jp/2011/04/baum-titanium.html
http://www.baumcycles.com/
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20130310

ハモン イベリコベジョータ


 
ハモン・イベリコ・ベジョータ ・・・ スペインが世界に誇る食材だと思います。
よくあるパルマハム、ハモンセラーノ等よく見かける生ハムとは猿と人間ほど違う。
黒豚と白豚の違いかとおもいきや、黒豚のパルマなどともまるで違うからDNA以上にどんぐり育ちというのが越えられない壁なのかもしれません。

 

ベジョータを美味しく食べる秘訣は、出来るだけ薄くスライスすること、そして切りたてということ。
切りたては香りたち、封じ込められていたアミノ酸が一気に口の中に広がる。
このスライスの工程はとても重要で、スペインでは「コルタドール」というハム切り専門の職人がいるほど。

 


 
かと言って家用に伊勢丹辺りで法外な30万円(スペイン国内だと€800程)もする足一本を買ってくるわけにもいかず、さりとて機械スライサー薄切り真空パックじゃ香りがまるで劣化している。 というわけでホセリート社のハモン・イベリコ・ベジョータのブロックを手に入れた。
 
 
 
上手く削げるか不安だったが、しなりがあるスライサーに近い包丁を選んでみたら意外といける。
刃を動かしてできる微妙な凸凹で表面積が増えるのが香りや味と関係有るらしく、柳刃包丁辺りでスラーッと綺麗に切ってもダメなそう。
最初こそ皿に並べていたが、赤ワインなんぞ用意し香り立つ切りたてを摘みだしたらもう止まらない。


 
 
ちなみにハモンって生ハムのことじゃない。
ラテン語で後ろ足を指す言葉。 だから正確には後ろ足の生ハム。 前足はパレタと呼ぶ。
後ろ足のほうが太いので長い熟成期間に耐え、その分アミノ酸熟成が進み旨味がハンパない。
 

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20130307

茅ケ崎のC

  
  
お昼時お腹が減ったところを折り返しにしようと走って来ましたらここは湘南。
ふと思い浮かんだ茅ケ崎のC辺りまで走ることにした。




 
茅ケ崎のC : 総チタン製、直径 350cm、奥行 50cm、重量 400kg 

 
説明書きに”厚さ50cm、総チタン製 ” とあったものだから「厚さ?、無垢?」 とギョッとしましたが、
砂浜に数字書きながら必死で計算してみたらおおよそ5mm 位の板で作られているようです。
 
 
初めて知りましたがこれを作った東邦チタニウムの本社は茅ヶ崎なんです。 
チタン専業というだけでヘンコっぽいのに、更にその世界有数のメーカーが本社を東京に置いてないというのがウルトラヘンコっぽくて余計に好きになります。




 
さて、急に食べたくなるものとして焼肉に並び立つように鰻がございます。
ググりまして平塚の”うな新”という店に参りましたらこれは立派。
 
 
鰻が焼かれる眼の前のカウンターで目をショボショボさせながら待ちわびたそれは、喜びの最低ラインであるご飯が見えてないレベルは遥かに超え鰻同士が激しく重なり合ってました。
それでいて2600円は今の御時世立派だと思います。
 
 
もっとも、国産ならそこをアピールするところでしょうから、その言葉がないところを見ると中国産かも知れませんし、うなぎの大きさの割に脂ののりよりもあっさりとした味わいでしたのでその辺りに値段の秘密があるのかもしれません。 でもなにはともあれこのCPは立派です。
 
 


 
そして帰り、境川沿いでまたイチゴ食うたった。
 
 

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20130304

オカンの包丁



随分久しぶりに実家によった。
親にとっては何歳になっても子供は子供のようで好物だったものをやたら作ってくれようとします。
でも、その包丁 ・・・ 赤錆じゃなく黒色錆はいつも使っている証拠だけど、刃は欠けてるし刃を指でなぞってもまるで切れない。

 
 
ググってみたら吉實というのは江戸の伝統工芸品とあって、こんな姿じゃもったいないとやおら砥石を買ってきてシャカシャカ砥いでみました。
 
 
 
  
 
 

 
中砥石だけで欠けた刃を修正するのは割りと大変な筈だけど、この日本鋼というのは刃物専用鋼材とは違うようで柔かくて砥ぎやすいし、むしろ久しぶりの実家の台所での仕事を楽しんでいた。 
とりあえず、刃の修正とサビ取りを終え、らしい姿に戻った包丁に料理をし始めたオカンの感想は 「よう切れるようになったわ。包丁に戻った感じ。」
  
 
 
聞けばここの親父さんに一生ものと言い包められて買ったのだとか。 でもこれを使い続けて20年近いらしいからメンテして使えば一生ものも嘘じゃない  「吉實」の文字が現行は打刻印で安もんチックになっているけど、この古い一品は堺のちょっとした和包丁の様に切り文字になっているのも良い。 柄の木が腐り始めているから5年先くらいに亀戸の造り主のところで修理して貰って更に使い続けるというのもいいかもしれない。 
もしこれが錆びることもなく、研ぐ必要もない、修理する由もない物だったとしたら ・・・ 便利で安くて使い捨てばかりじゃつまらなさすぎる。 何よりこれがなければオカンとのコミニュケーションのネタがひとつ減っていたわけだし。
 


と、あとは平の部分までピカピカに磨こうかとやりだしましたら 「それよりこっちやって」 と軒下の電球を取り替えや、天井の空調機のフィルター掃除など仰せつかりまして、親にとっては包丁より高所作業をしてもらうことのほうが重要だったようですが。



Related to:
http://feticizm.blogspot.jp/2015/01/blog-post_5.html
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