秘境、祖谷のかずら橋には完全にやられた感だったけれど、祖谷の谷沿いを走り見上げた山肌にへばり付く村落を見ると秘境という言葉もあながち嘘じゃないように思えてくる。
耕作も困難であろう厳しい傾斜地を開墾し、南国の多雨そして冬には雪も積もるこの地の自然と対峙してきた人達はどのような人達なのか。 その人達が長きにわたって作り維持してきた里山の風景を見れば琴線に触れるのである。
集落ならまだしも、「そこまで上る必要ある?」という頂きに近い位置にまでポツポツと家があったりする。 先人たちは何故にこんな不便な場所に居を構えたのか? やはり平地を追われて、こういう場所にしか住めなかった事情があったのかと考えを巡らせたくなる。 こういった厳しい環境の集落には必ずと言っていいほど平家の落人伝説が用意されていて、ここも御多分にもれず平家落人伝説が残っている。 そしてこの辺りを走ってよく目にしたのは「差別のない社会へ」なる看板だった。 落人、被差別部落という概念もここではかなりの長きに渡る歴史の積み重ねがあるのだろう。
山岳集落が点在する祖谷の谷筋から道幅はぐんと狭くなり徐々に高度を上げていく。
四国の山の中を東西に結ぶR439号、別名与作酷道である。 道はひび割れ、木漏れ日が美しい林道然とした路を17km、登って行き着く頂上は徳島県、高知県の県境の峠、京柱峠である。
峠のシシ肉うどん。 旨かった
かずら橋の近くの山菜そばだけで、ハンガーノック気味だったからからも知れないけど。
一息ついて、水をゴクリと飲み干せば窓から心地いい風が吹き抜けました。 そう、ここは四国の脊梁山脈の尾根。 壁には『ツールド西阿波』のポスター。 こんな辺鄙な場所でもサイクルイベントやってます。 でも、こういう所走るのが好きな人って、コース外によさ気な集落見つけたらそっちに寄り道しちゃう系の人じゃないかしらん? 時間もコースも決められたまま走るんじゃ満足しないでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿