20120419

SPEEDWELL TITALITE



世界初、商業ベースで作られたレース用チタンバイクフレームがSPEEDWELL TITALITEである。
1972年世界初の市販レース用チタンバイクフレームを作ると発表。
そして1973年にはフランスとイギリスでの販売にこぎ着け幸先よいスタートを切った。



同じく73年、TITALITEはツール・ド・フランスのこの年の覇者ルイス・オカニャ(Luis Ocaña によって駆られ世界で始めてレースに出場したチタンフレームでもある。  




が・・・・ この当時の画像とは思えない程鮮明な73’Tour d'France のオカニャの動画を見ると、オレンジ色の車体はどうもチタンフレームには見えない。 そして丁度545秒当たり、オカニャとそのバイクが鮮明に映し出され、車体にはMOTOBECANE の文字がはっきり確認出来る。


やはりこの当時、手に入れ得る最も軽量だったこのバイクは限定使用だったようだ。  TITALITEはツール・ド・フランスの前哨戦的位置付けのクリテリウム・デュ・ドフィネ(Critérium du Dauphiné)に持ち込まれテストされた結果、オカニャによってツールのいくつかの山岳ステージにおいてのみ使われることに決まったようである。 


ところで、この当時の画像を見て驚ろくのは、この後の時代にランスがLITESPEEDTREK の名を付けて走らせた様なことはなく、チームバイクであるMOTOBECANE のペイントに塗り換えもせず、チタン剥き出しのまま走っていた事。 まだ、商業的な権利関係が曖昧な長閑な時代だった様で隔世の感がある。  ちなみにこの時BICチームでオカニャをアシストしたのが今は煌めくシュレック兄弟の父親ジョニー・シュレックだったのだから文字通り隔世である。


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