20150407

対 立



日本の劣勢が明らかになる太平洋戦争末期、日本軍史上初めて14ー17歳の徴兵年齢に達していない少年を動員した。 その鉄血勤皇隊に参加された方ですら84歳以上。 戦後70年、日本唯一の地上戦の地、沖縄に生きた方々が80代、90代と高齢になり、生の声を聞ける時間はどんどん少なくなっている。 事実、ひめゆり平和祈念資料館では1989年の開館以来ひめゆり学徒隊の生存者が団体の来館者に講話を続けてきたが、証言員の減少や高齢化から3月いっぱいでの終了となった。 沖縄行きにはおっじい、おっばぁをつかまえては戦争の話を聞いてみたいという気持ちがあった。
 
   
 

 
 

 
 
 

そこで感じることは従軍した男と民間人として戦火に晒された女、子供の本土に対する感覚にはかなり違いがあること。  印象的だったのは今はおっばぁになった女性達の声。 異口同音に語られる内容は、沖縄戦での日本軍の沖縄の人たちに対するにはひどい仕打であった。 当時琉球は劣等に見られていたこともあり、日本兵が隠れるために女、子供を銃弾飛び交う壕の外に追い出す、アメリカ軍に気付かれるという理由で泣く子供を銃剣で殺害する、逃げてきた日本兵による食料の略奪・・・  アメリカに対してではなく日本軍に対する憎しみの大きさに驚かざるをえなかった。 
 
 

  
 
 
   
 
米軍普天間基地の辺野古移設をめぐる沖縄県と安倍政権のバトルが激しくなっている。  
キャンプ・シュワブ沖、辺野古移設反対の民意を受けて当選した翁長雄志知事は、沖縄防衛局が辺野古沿岸部で進めるボーリング調査の停止を沖縄防衛局に指示、それに対し農水省は知事の指示の効力を一時的に停止することを決定 ・・・   



本州にいると何故ここまで拗れるのか?違和感さえ感じていた。 でも、それには70年前捨て石にされた頃から続く本土に対する沖縄県民の感情があることをはじめて知った。 以前から翁長沖縄県知事に対しては翁長氏らが上京しても会わないという幼稚レベルの嫌がらせをしてきた安倍政権。 官房長官の『粛々と進めていく』という木で鼻を括った様な態度 (この表現は今後使わないことにするらしいが・・・) を見るにつけ、謙虚さの欠片も感じられないその態度に沖縄県民が態度を硬化させるのも理解できる。 普天間が危険であることくらいは沖縄県民が誰よりも理解しているのだろうけど長きに渡り金目のものを撒いて黙らせてきた傲慢なやり方だけでは信用までは築けてはいない。 本州では殆ど見ないようなポスターが貼ってあったり、かなり左よりの人達に漬け込まれる素地も政府が作ってきたものなのだろう。 
  


沖縄地上戦で日本海軍沖縄根拠地隊司令官、大田実少将が自決7日前に海軍省に打った電文の最後の言葉が印象的である。


”沖縄県民かく戦えリ”
”沖縄県民に対し 後世特別のご高配を賜らんことを ”



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