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20150804

AGING


   
包丁はアホみたいに40本くらいあって、その中でも半分は鋼の包丁でいわゆる錆びるやつ。
めったに使わない柳刃包丁なぞは、サビを落として油を塗ってピカピカを維持するのだけど、普段から使う包丁はわざと錆びずけしたものもあるけど、こいつらはあえて特別なことは何もしない。 食材を切っては洗って拭き、その繰り返し1年以上でこの表情にまで育った。 焼いたチタンにも通ずるなんとも渋い色になっとる。

  
 
やっぱりこういうこと。
なんでもエイジングが効くわけではない。 金属をはじめ木とか、皮、デニムなど、主に天然の素材から生まれたものは使い込むほど味が出る。 カーボンなどの樹脂やその手の合成品ってただ汚くなるだけで見た目も劣化の一方向。 こういう使い込まれた枯れ感や渋さをが出てこない。 いやいや、古い樹脂もカッコええでという人もいるのかもしれませんが・・・ やっぱり私はこっち派。

 
 


最後にKING も色によっていい感じにエイジングします。 
黒アルマイトは退色し茄子紺になる。 この色がなんともいい。 高耐久で何十年も使えるからこそ。
ものは違うけれど、ROLEXヴィンテージダイバーなぞ同じような色に退色した古いアルミベゼルディスクは10万円以上の値段で取引される。  新品が1万円程どなのに・・・
  
  
”使い込まれたカッコよさ” とか”KINGのエイジング” などと叫んだところで、こういうとこ気付く人も分かる人も稀有ではある。

だが、それがいい。



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http://feticizm.blogspot.jp/2013/10/shigefusa-knife.html
http://feticizm.blogspot.jp/2014/04/blog-post_18.html
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20150105

またオカンの包丁



鋼の包丁なのに一切手入れしないうちのオカンの包丁研ぎました。  


刃の欠けを修正したのはもう2年近く前。 
吉實の包丁はまたもや悲惨な姿に成り下がってました。 いや、前回鉄を守ってくれる黒錆まで綺麗にとったもんだから、赤錆まで出てきていた。 
  
 
 

 
前回は刃の欠けを修正してから肉厚を漉かずズボラかましたもんだから、刃先からモリッと厚みが増し鈍角な刃になってましたんで今回は厚みをすきとって食材に対する刃の入りを良くする方向で。
  
 
   
   
    
  

 
切刃の厚みをそぎ落とし切っ先ほど鋭角に、刃元は若干鈍角に。 
ハマグリ切刃に小刃つけて、ジャジャッとサビを落として出来上がり。
刃の欠けを修正するより厚みをすき取る方がずっと大変でした。
 
 
 

吉實の包丁、有名人が使ってたとか、作り手は江東区の無形文化財だとかマスコミその他で取り上げられている。 でも、聞けば作り手と言っても鍛冶屋でもなし、刃付師でもなし、だとしたら包丁造りの定義ってなんだろ? 素人の人が包丁造りと聞いたらトンチンカンチンと火花散らせながら包丁を叩く包丁鍛冶なんぞをイメージするんじゃないだろうか? 外注でオリジナル包丁作らせてる包丁屋も良く言えばプロデューサーだけど、悪く言うとデパートの催事で全国を回ってるオリジナル包丁を売る包丁屋? いいものとは思うけど値段はすごく立派。 商売の仕方はそれぞれだけど、自分が使ってる包丁の中でもっと安くてもっといいと思うのは確実にある。 ただ、そういう気付きに至るのにかなりの時間とお金を浪費しているから偉そうにも言えませんけど。
   

 
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20140418

越前刃物 改



越前で買った包丁は硬くて良い刃はつくし、刃先は極薄で思った通りの良品だった。


そうなると、全くイケてない外観を改造したくなってくる。 柄はプラスチックとガサガサした辺材で出来た300円位の安物が付いているし、色々気になる部分がある。
 
 
まずはその柄を、水牛の角巻きの朴の木の柄に換える。 包丁自体が磨き仕上げなのであまり出回っていない白水牛角を選んだ。  和包丁の柄は中で錆びたりしていない限り、容易に抜き差しが可能ですぐに取り替えることが出来る。 黒檀等の高級木とは違い朴の木は安いのだけど、包丁には朴の木が軽いし、濡れても滑りづらく一番である。  
  
 
  
  
  
     

  
刀身の端部は普通切りっぱなしというか、切削されたまんまと言うか、そんなもんである。 実際刃の顎や峰が磨かれることは殆ど無くて、越前や新潟三条、その他の産地でも磨かれたものは殆ど見たことがない。   
 
   
この部分が磨かれるのは、ほぼすべて大阪の堺で造られた一部の高級本職用包丁と言っていい。  包丁を握った時に人差し指や中指が当たる顎の部分が、面取りされ磨かれているだけで握り心地はいいし、見た目がワンランクもツーランクもアップする。
  

    
   
   
  
  
  
  

 
3時間も掛かって刀身の顎、そして峰も面取りし磨いた。
  
  
 
品物が家に送られてからググってみたらば、この包丁の職人は黄綬褒章受賞した伝統工芸士だった。 そんなウリ文句が付いて、これくらいの仕上げスペックにすると一気にネット上に高級品として売られるキャッチーな品物に変身。 買った3倍位の値が付いていても普通な感じになる。  買った場所では箔をつけるようなウリ文句は何もなかったし、安易にそっち方向に流れない職人というのが深い。  こういう真っ当な良品を見付け手を加えれば余計に愛着が湧く。


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20131029

Shigefusa knife

  
  
 
  
 
ちょっとしたお遣いでかっぱ橋に来ました。 
お遣い用ペティに名など彫ってもらっている時に見つけてもうたんです。 えらいオーラのあるやつ。
もちろん店員さんに言うて手にとった。 そして下さいって言うてもた。
ペティ(奥)の粉末鋼の小奇麗なダマスカス模様もいいんだけど、鋼、地鉄を重ねて鍛えた小刃(手前)のブレードは凄みが違っていた。
 



 
自転車もそうです。 そこそこの物なら何ら問題なくよく走る。 でもそれ以上の差は結構感覚的なもの。


家に帰ってちょっと仕上げ砥で砥いで指先に刃を当てたら指紋を削ぐ様なピリピリする感覚。
このピリピリ感の違いで普通に切れるのか、怖いほど切れるのかわかります。
トマトのジュースが勿体無いからいつも手に持ってスライスするんですけど、透けるほどの薄切りでも攣られることなくサラリと切れ込む。 トマトは切られたことすら気づかない風でヒラリと舞い落ちる。  


切れ味は刃物の種類より砥ぎに依存するという考えは否定しないけれど、同じ砥でもやっぱり違う。 トマトの薄切りは他の包丁でも出来るんですが、素材に噛みこむ切れ”味”。  ”味” と表現されるのもまさにその感覚的なちょっとした違い。 これは確かにある。  


ただ、かと言って、包身自体は厚めに作られているから、硬い素材を切るには抵抗が多くて、オールマイティーというわけにもいかない。 奥が深い。
 
 
 
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20130730

Black oxide finish



Ti 好きですが、チタンの包丁はダメです。 粘るので研いでも研いでも刃がつかない。
FeTi となると残るは鉄チンの包丁となるのですが、これがやはり錆びます。  
その錆も、自然に皮膜となって本尊を保護してくれる黒錆 Fe3O4であればいいのですが、鉄のフライパンのように火で熱して黒錆をつけるわけにもいかず(焼きが戻ります)、結局野菜の酸や灰汁で滴状や野菜の形そのままに変色しますんで余り都合がよろしくない。 http://feticizm.blogspot.jp/2013/03/natural-oxide.html
  
 
 
鉄に無理やり黒錆を付ける黒染めという方法があるそうなのですが、 本格的なものは硝酸など危険な薬品を使うと言います。 そうこう調べる内に簡易な方法だと身近な食品で黒染めできると知りました。
 
 

  
  
濃い目に入れた紅茶、一割ほどの酢
反応が始まると紅茶は黒黒と変色し泡がブクブク出て来ました。 

  


 
同じくスウェーデン鋼なんですが炭素量の違いか?ペティは墨黒に、菜切り包丁は茶黒になってます。
黒錆部分が若干まだらですが使いながら育てていけばド迫力が出てくるでしょう。  
もっとも、思いの外地味すぎなんで刃、峰、顎、菜切りの掬い部分などキラリとさせたい部分に砥石をあてて光らせた次第。 
 
 
いかにもチタン厨二の包丁という感じがします
 
  
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20130712

Laguiole Knife



サイクリング中湘南のカフェレストランに入ったら豚のグリルにライオール(Laguiole)のナイフがセットされました。
 

ライオールはフランスの地名で、そこでは一生に一本質の良いナイフを持ち、手入れをしながらそれを生涯大切に使い続けるという伝統がある。 マイナイフをいつも持ち歩き、レストランではそのナイフを使って食事する人もいる。  以前ライオール出身の人がやってるレストランでこの話を聞いて素敵やなあって思ったんだけど、日本じゃ刃渡り6cm以上は銃刀法違反だし、レストランで 「ナイフは自分ので・・・」 なんて言ったらどう考えても頭おかしい人だからやめたんでした。 
 
 
 
本格的な料理店じゃなくカジュアルな店でもこんなナイフが出てくると、「この店は侮れん」となる。 肉は焼き過ぎでイマイチでしたけど、このナイフで店のイメージよくなってるから商品以外が印象に与える影響も大きい。 自転車屋の場合も趣味性が高い物になればなるほどそういうことがあるようにおもいます。


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20130323

NATURAL OXIDE


 
 
今時はステンレスの包丁もベラボウによく切れるものが沢山出ているのですが、噛みこんでいくような感じはまだ炭素鋼の包丁に分があるように感じます。 これはまさに切れ味の話ですが。
 
 
 
でも、鋼の包丁は錆びます。 硬度を出すために炭素を多くすればするほど錆びる。
玉ねぎとかレモンとか鋼に反応しやすい食材を切って5分も目を離したら斑の酸化滲みだらけになります。 それくらいすぐに反応する。  でも、切る度にすぐ洗って拭けばこんな感じで全体的に変色する。 逆に言えばすぐに洗って拭いてもこんな感じで変色します。
 
 

いわゆる薄膜干渉というやつで酸化皮膜の厚さによって黄色から青、そして緑に変色した様に見える。
チタンフレームなんかの陽色酸化皮膜は電圧や時間等で皮膜厚さを調整するそうですが、この包丁についたナチュラルな皮膜の場合は、刃先が一番食品に触れて皮膜が厚くなり、刃先から離れるに準じて皮膜が薄くなって色の変化がおきてます。 
この錆(酸化皮膜)は所謂良い錆で、悪い赤錆を防ぐのですが、そう考えるとチタンだけじゃなく鋼包丁よろしくクロモリフレームでも出来なくはないような気もしますが、そんな仕上げがないのはやはりこの程度では防錆としては役不足なのでしょうか。

 
 
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http://feticizm.blogspot.jp/2013/07/black-oxide-finish.html
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20130304

オカンの包丁



随分久しぶりに実家によった。
親にとっては何歳になっても子供は子供のようで好物だったものをやたら作ってくれようとします。
でも、その包丁 ・・・ 赤錆じゃなく黒色錆はいつも使っている証拠だけど、刃は欠けてるし刃を指でなぞってもまるで切れない。

 
 
ググってみたら吉實というのは江戸の伝統工芸品とあって、こんな姿じゃもったいないとやおら砥石を買ってきてシャカシャカ砥いでみました。
 
 
 
  
 
 

 
中砥石だけで欠けた刃を修正するのは割りと大変な筈だけど、この日本鋼というのは刃物専用鋼材とは違うようで柔かくて砥ぎやすいし、むしろ久しぶりの実家の台所での仕事を楽しんでいた。 
とりあえず、刃の修正とサビ取りを終え、らしい姿に戻った包丁に料理をし始めたオカンの感想は 「よう切れるようになったわ。包丁に戻った感じ。」
  
 
 
聞けばここの親父さんに一生ものと言い包められて買ったのだとか。 でもこれを使い続けて20年近いらしいからメンテして使えば一生ものも嘘じゃない  「吉實」の文字が現行は打刻印で安もんチックになっているけど、この古い一品は堺のちょっとした和包丁の様に切り文字になっているのも良い。 柄の木が腐り始めているから5年先くらいに亀戸の造り主のところで修理して貰って更に使い続けるというのもいいかもしれない。 
もしこれが錆びることもなく、研ぐ必要もない、修理する由もない物だったとしたら ・・・ 便利で安くて使い捨てばかりじゃつまらなさすぎる。 何よりこれがなければオカンとのコミニュケーションのネタがひとつ減っていたわけだし。
 


と、あとは平の部分までピカピカに磨こうかとやりだしましたら 「それよりこっちやって」 と軒下の電球を取り替えや、天井の空調機のフィルター掃除など仰せつかりまして、親にとっては包丁より高所作業をしてもらうことのほうが重要だったようですが。



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20130226

京都有次


 
 

 


 
『あぶのう ございますので』 
 
 
 
こういう方言を真正面に表記しているところも見ないし(大阪弁でイチビッてるのは除く)、更に品を感じさせる地方は他に思いつきません。
 
京都 錦市場 有次(アリツグ)にて、  
 

 
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