出雲から西に移動した。 去年すっかり気に入った温泉地に行くため。
その温泉地の名は”温泉津”・・・ ”ユノツ” と読む
国道はつまらないから、海に近い細道が山陰本線と絡みながら通っている適当なところまで列車に乗った。
日差しは夏と変わらないけど気温は
23度ほど。 空気は乾燥していて冷たくて気持ちいい
田舎道に入れば春の様に嬉しそうな鳥の声に、あとは葉が擦れる音くらい
なんだかうっとりした
砂浜には”鳴き砂の砂浜” とあった
誰もいない砂浜。 靴を脱いで裸足になって水辺まで
でも、”鳴き砂”の音はしない。 水辺の乾いたところと書いてあったけど湿ってたからかな
ダブルの鳥居の向こうにキラキラ見える海にハッとした。
集落、線路、海、山の中、そしてまた集落 ・・・ そんな感じの順番で車もない道を走った
この温泉津温泉はすっかり気に入った。 その佇まいが良い
宿を取ろうとすれば意外と満室で取れなかったりするのだけど、観光地然とはしていない。
賑わってもいないけれど寂れた感じもしない。
いい感じでしっとりと落ち着き鄙びているのである。
自転車の客は少ないようで、この宿では今年は
2人目だそう。
1人目はドイツ人で自転車で日本を回っている若者だったそう。
住む地域が違えば日本人ですら殆ど知らないような温泉地をどうやって知ったのだろう?
そういえば、もう少し出雲寄りの大田では三瓶山に登山に行くというアメリカ人がいたなあ。
三瓶山なんて日本人でもこの地域の人しか絶対知らないだろう。
外人の間で共有されている日本観光の情報はかなりコアで国内にあるそれとはかなり違っているのだろう。
早くチェックインし、温泉に浸かり、早めに夕食を終えた。
それは海沿いまで行って夕日をのぞむため。
そう、この日も快晴だった。
多分だけど、海に沈む太陽を
2日連続で見たのは生まれて初めて
出雲に来るとこういう希有な偶然に出会う。
単なる偶然だと思う、でもやっぱりまた来なきゃいけない気になる
快晴の出雲を楽しみ東京に帰った次の日、我慢していたように山陰が梅雨入りした。
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