東京からだと3 時間近く、やはり珊瑚由来の白い海底の海は色が違う。
沖縄についたら早速南城市の安座真港から船で約15分の久高島に向かった。 久高島は琉球の創世神アマミキヨが天から降りてきて国づくりを始めたという、琉球神話の聖地である。
沖縄に来てさっそくの飯はやはりソーキそば。
ソーキそばを食べて美味しいと思ったことはない。 不味いとも思わないけどこれを食わないと沖縄に来た気がしないから食べる。 沖縄はやっぱりこういう店がいい。 何がいいって空気の流れ方。 時間の流れ方。 外壁にマジックでメニュー書くとかおおらかさが溢れ出てる。
店を出るときオッバァが声をかけてくれた。 「この先は飲み物も自動販売機もなーんもないさー」
それほど暑くもないから、持ってきたペットボトルの半分でたりるだろう。
島は細長くって、ビャーっとこんな道が通っていて、自転車で一周30分ほどで回れる大きさ。 船を降りた観光客はレンタサイクル屋に向かう人が多い。
確かにここはロードよりママチャリの方がいい。 道的にも、そしてのんびりした空気的にも
琉球国王も祭事に訪れていたというイシキ浜。 はるか彼方にある異界「ニライカナイ」からくる神様が船を停泊させる場所。 さっきおっばぁが言うてた浜。 遊泳も禁止。石ひとつ持って帰ってはいけない神聖な浜。
フボー御嶽(ミタキ)は琉球創世の島の中にあって最も神聖な場所。
奥には何があるのかと思うのだけど、神が祀られる神殿があるわけでもない、かと言って日本最古の神社=大神神社のように木や山が御神体ということでもないのだとか。 奥には円形広場があり神聖行事などの祭祀を行う場所だという。 日本古来の神道でもない、その後入って来た仏教でもない独特の文化圏なんだなぁ。
歩くのと変わらないスピードで自転車を漕いだ。
島のどこにいても波の音、耳が風を切る音、風に葉が擦れる音。 とても音を意識させられたけど、コントラストと彩度が一気に上がる晴れの日には音より視界に入る南国色が優勢になるのだろう。
沖縄出身の名前に伊良部という人がいるし、伊良部島という島もある。 このイラブーと言うのは海ヘビのことである。 イラブーは神の使いなのに、海でとっ捕まえられては燻して食品に加工などされている(イラブーを捕まえることが出来る人は代々決まっているそう)。 かつては高級な宮廷料理に使われたそうだけど、ここ久高でも伊良部料理を出す店がある。
そのイラブ―を燻して作った真っ黒イラブーを戻して作るイラブー汁をいただいた。 同じく温燻で仕上げられるからかカツオのようなでもやっぱり違う。 違和感はあるけど飲み慣れれば普通に飲める風味。 イラブーは海から陸に上げても1年はエサを食べなくても平気だそうで、これを飲むと半年分の元気がもらえると言われてる。
この島自体がパワースポットだそうだけど、島のいたるところに霊験あらたかなストーリーが有り、伝統の食材にもいちいちストーリーがある。 そのいちいちを聞き、知ればなんとなく清々しい気持ちになる気がした。
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