大宮台地から湧きだした水が流れ出し、低地に水が溜まり沼になった。
路肩もなく交通量も多い幹線沿いにあって、春から夏はその緑に、冬はメタセコイアの紅葉にこの別所公園あたりの独特な雰囲気にハッとさせられる。
江戸時代にはこのあたりにも生息していた鰻が浦和の名物にもなっていて、今も浦和は鰻の消費量日本一である。
と、ここで何故かカツ丼を選択するような男になりたいが、話の流れ通り鰻を食らう程度の男である。
スマホなる文明の利器でその場で検索し一番評価が高いと書いてある店に向かう。
開店早々に入ったがもう既に半分以上の席が埋まっていた。 肝焼きなんぞ摘みながら待つこと2~30分待。 かなり嵩のあるお重がどんと目の前に置かれ、蓋を開けばタレの香りとともに現れた姿に「おっ、ご飯見えてない」っと。 塩気にちょっとトゲがあるタレは好みとは違うけど鰻は厚く柔らか、程よい脂の甘味が口に広がってタレの塩気もバランスに感じてくる。
それにしても、冬になってちょっとは鰻の値段の高騰が落ち着いたかと思ったけれど、¥4k 以上という値段は少なくとも早くて安い丼のイメージとはえらくかけ離れていてそう度々食べられるもんじゃない。 ・・・ お重ですけど。
荒川からまた延々と多摩川まで回ってきて立川辺り。
長尺をつけたカメラマンの人だかりができている。 そういえば冬のこのあたりはダイヤモンド富士が見られる場所だった。
以前はダイヤモンド富士が見られると踏んでカメラマンが構える場所は100m位の範囲に散らばっていた。 更にいざ太陽が沈むという時頂上の中心からずれていれば、どちらに走れば山頂の中心に近づくのか? 人によって逆に走りだす人がいたりして面白かった。
なのに去年と比べてもネットによる情報の共有化がどんどん進んでいるのか? ほんとにピンポイント10m位の範囲に人がかたまっている。
食べログで評価が高い店に行くのもそうだけど、成功と思われるところにだけ人が集中する様を見れば、便利な様で情報だけをもって成功を求め他を試すことすらしないなんて人生の機微すらなくなってしまう気がします。 そして駅前でやたらと政治家さんたちの口から出てきた 「失敗を恐れない社会を・・・」 ってのもますますその逆方向に加速しているように思えてきます。
もっとも、幾ら成功に近い場所に陣取っても雲が掛かればダイヤモンド富士の姿を見るという目的の叶わないルーザー共に成り下がるわけで、これが現実なのでした。
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