下北半島を北上した。 大きな空、穏やかなアンヂュレーションは北海道を思わせるところもある。
核燃料再処理施設が有る六ケ所村。
プロローグは原子力村のイメージとはまるで違っていた。 風力発電の風車そこかしこに回っていて送電鉄塔がにょきにょきと突っ立っている。 なんでも六ケ所村は日本有数の自然エネルギーの発電地でもあった。 六ケ所村はクリーンエネルギーの村でも有る。
クリーンエネルギー気分を味わってからものの10分、日本原燃再処理工場のゲートがあった。 写真でもとパチリとやっていたら、警備員が必死で走ってくる。 面倒なので、ほんの近くまで近づいてきたところで、微妙なスピードでじんわり漕ぎ出してイジワルをした。
撮影を制止するために100m以上も必死で走ってくる程のシークレットなら端からベールで隠せばいいのに。 でも、それをやったら、日本原燃は隠蔽体質だとかゲートまで隠しだしたとか言われかねないのでそれも出来ないのだろう。 被曝量は多いわ、走らされるわ、下はたまったもんじゃない。
その僅か10分後、私は原燃のPRセンターという変わった形の施設に辿り着いた。
私含め3人しか客がいない立派な施設で使用済み核燃料の再処理工場について勉強させてもらった。
写真を制止しに走ってくる必死の顔に、PR施設まで作ってPRしちゃうコンパニオン嬢の顔がオーバーラップした。 結局PRしたいのか、したくないのか。
(あとで下北の人に聞けば、これは外部の人にPRするための施設じゃなくて、子供の頃からイベントなどを通じて原子力に親しませ、地元から反対者を出さないようにする施設だったようです。)
偶然にもその夜六ケ所村と日本原燃に関する番組をやっていた。
放置していれば、只の限界集落で跡形すらなくなる可能性が高かった村。 それが、原子力を受け入れてからは日本一裕福な村になった。 この現実を見れば ”核の危険と引き換えに雇用と富を手にしたシャブ漬け村” 等と悪口言われても反対など誰ができよう。 一般的に言っても危険なほど給料が高いし、国債だって利率がいいのである。
結局、違和感を感じるのはその行動なのだろう。 後ろ暗いことをしている輩は挙動不審である。それはいつも何かに怯えているからだろう。 中国共産党然り、正当性を声高に叫んでおきながら、国民を情報から遮断してみたり。 原燃のようにゲート程度の撮影にすら制止に躍起になりながらも原子力PR してみたり。 竹中直人の笑いながら怒るオッサンか。
そもそも 「原子力は安全」と言ってみたり「放射能はアンダー・コントロール」だと言ってみたり嘘を垂れ流すところから物事がおかしくなる。 国主導の事業はとりあえず綺麗事と建前を並べ立てる説明会など開催し体裁を整えるところから始める。 その後、反対派が座り込んでも機動隊など投入、制圧してやりたいようにやって金を撒いて黙らせるのがいつものパターン。 当然印象は悪い事も自覚しつつ、真顔の挙動不審。 民間では否応のないガバナンスの厳格化がすすみ倫理と効率化が両輪で求められるのに、ガバメントの方はまるで時代遅れの旧態依然。
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http://urx.nu/azx9 指示を出す上がアレだと、警備員も不憫
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