紅葉が殆どなかった富山県砺波市から一山超えた。
R156飛越峡合掌ラインが走る谷筋から立ち上がる山肌は内陸に入れば入るほど見る見る色鮮やかになった。
もう4回めになる。
真冬の豪雪時、緑が深い晩夏、そして雪残る初春の合掌集落それぞれその良さがあった。
そして日本の里山が鮮やかに色づくまさにその季節、五箇山、白川郷の合掌集落、そして天生峠を見たくて再訪しました。
富山から国道に乗って行くとここは通過点の一つのような、世界遺産に登録された合掌集落の中では一番小さな菅沼集落。 高速の出入口があるのに大型バスの姿も殆ど見えないのがこのような場所にはかえっていい。 ちょっとのんびりしていて、そしてまだそこに暮らす人達の生活臭が少しは感じ取れる。
鄙びた合掌集落の雰囲気とは相反するようなフレッシュな午前中の光が斜めから差し込み強烈な陰影を作っていました。
菅沼集落から白川郷まではのんびり止まり止まり。
北陸と中部地方を結ぶ国道だから、やたらとあるスノーシェッドの中では轟々と地響きをさせながら大型トレーラーが度々来る。 でも、通り過ぎた途端、春先のようにポタポタと雪の雫の音がするでもなく、小鳥のさえずりでもなく落ちカサカサと葉の音。 コンクリートに穿たれた外を見れば太陽に照らされた葉が黄金色に輝いてました。
秋の日は釣瓶落とし。
この場所、この空気感。
まだ一時を過ぎたところなのに白川郷は展望台。
白川郷はミシュランガイドにて最高峰の3 ☆観光地に選ばれているそう。
今年一年の外国人観光客の数が過去最高を記録したらしく、当然というかここ白川郷の外国人観光客の多さも驚くほどである。
ミシュランガイドによれば、世界遺産になった3つの合掌集落地域で3 ☆はここ白川郷のみ。 他の2つ、今回先に寄った菅沼集落、そして前に寄った相倉集落は2 ☆なんだそう。 私的には生の生活感がまだまだあって、よそ者を少し斥けるようにも感じられる相倉集落がぶっちぎりの一番だけど、観光地以外の何者でもない白川郷にはスケープゴートになって戴き、相倉集落がもつ雰囲気が壊れないのは寧ろよいようにも思います。
白川郷より眼下に見える谷筋の道を辿り天生峠に向かう。
下に見える山肌はより海に近い五箇山より遥かに紅葉が進んでいる事がよく分かる。
今年冬の通行止め期間前、まもなく雪に閉ざされる。
峠は葉がすっかり落ちて冬模様。
やっと念願の天生峠を超えることが出来た。
もっとも自分の妄想としてはまるで逆コースで、空気が澄んだ午前中のうちにこの天生峠を越えダウンヒル中眼前には冠雪した白山、そして紅葉、更に降りてカーブを曲がった木々の間から茅葺屋根の合掌集落が見えるというもなのだけれど・・・ そもそも白山にはまだ雪は無し、合掌集落を見渡す展望台にはわんさかと観光バスが入ってくるわけだし、中国語がそこかしこで飛び交っているわけだし・・・ そんな妄想が現実になることは無い。
さて、この時期になると午後3時も過ぎればすっかり夕方の雰囲気。
更に標高の高さと曇ってきた空模様でえらく冷えてきた。
あとはこの峠を下り降りれば、高山本線に乗って車上の人である。
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