佐賀を走っていると、わりと頻繁に黒毛和牛舎に出会う。
牛は人懐っこくて、お顔は本当に可愛くって ・・・ 「なのに」 って自分を攻める。 本当に。
じゃあ、自分が食べないならこの子は生きながらえるのか? そんな風に自分を言い負かして気を紛らわせておるのです。
佐賀牛は仙台牛に続いて日本で2番めにその基準が厳しい肉として知られている。
具体的にはA5と言った基準でいうところのサシのキメ細かさが4 の中でも最上グレードと5 しかない。
要は佐賀牛を名乗るだけで霜降りが立派な高級肉というわけです。(因みに仙台牛はA5とB5しかない)
歳を取ると脂が落ちない鉄板焼きでロースは厳しいんですけど気合を入れてサーロイン(分厚い方)。
もう一枚はメニューに赤身と書かれていたがサシが入りまくりのイチボだったのには驚いた。
ものは伊万里焼に乗ってやってくる。 器が素敵です。
和にも洋にもあうのは中世期から海外にも輸出されてきた伝統から昇華されたものだからでしょうか。 ちょっともたれただけで済んだのは脂身の質が悪くないからか。 アミノと脂の甘みの融合。
炭火ならもっと食いたかった。
肉屋の伊万里焼という取っ掛かりから、来る予定もなかった山間の窯元、鍋島焼。
藩御用達、幕府献上用の磁器の技術流出を防ぐために伊万里から離れた山間に設けられたそう。
今や薪を炊いて焼き物を焼くこともなく煙突は只のギミックだそうだけど、山に掛かる低い雲と相まってえらく雰囲気がいい。
サンマが納まる長皿が欲しいだとか、ましな醤油差しが欲しかっただとか、余計なことを思い出し何点か購入する始末。 一点の取っ掛かりから滲みだすように行動が他方面に向かった。
玄界灘の幸をメインに攻めた唐津の夜。
盛ってもらったら刺盛りの中に柚子胡椒で食べるオコゼの内蔵の湯引き ・・・ また産まれて初めての食材に出会えた。
旅の醍醐味。 呵呵
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