20130925

下 関 に て



関門海峡である。
山口ではカルスト台地やら角島を走り、肉やら魚を食べ散らかそうと思っていたのに大雨にやられた。 そんなことですべて断念、下関に流れ着いた。
 
 
  
  
     
   
  
 
断念したからといってやることはいくらでもある。 なんといってもここ下関はフグの水揚げ日本一である。 夏の河豚?とも思ったが店のおばちゃん曰く 「養殖トラフグよりこの天然の真フグのほうがずっと美味しい。食べてみて。」 とやたら薦めてくる。 
 
 
真フグなんて聞いたこともなかったが、フグのテッサと湯引きに目がない私はその身をポン酢にくぐらせ口に放り込んだ。  ・・・  「うーんポン酢の味」  歯ごたえ悪し、味少なく、湯引きはパサパサ。
  
 
私は、気持ちを切り替え二回戦に向かった。 
  
 
 
   
   
   
  
 
人だかりの店で買った。
おばはん曰く 「これは最高のトロ、それにウニはミョウバン使ってないし甘くておいしいよ。食べてみて」
マグロなら間違いないだろう。 それにこの辺りは赤うにが美味しいとも聞いている。  
只、おばはんの言葉 「トロにある白い筋はスジじゃなくて脂だから 」 には、それは違うやろと突っ込んではいた。
 
 
私は海沿いのベンチに陣取ると、ウニを口いっぱいに頬張った。・・・ 「苦っ」  舌にいきなりのアタック。
嘗て味わったことないほど苦い。 またしても騙された。  私は憮然として、さっきのオバハンの元に戻り言い放った 「ミョウバン入ってないって言ってたけどめっちゃ苦かったわ。 これ何処のウニ?」
そこでオバハンが返してきた言葉に私はズッコケた ・・・ 「これはチリ産よ」   
 
 
何故最後だけ正直なのか・・・
 
  
  

  
しょんぼりして私は関門海峡大橋を望む巌流島にわたった。 武蔵と小次郎が決闘したあの島である。
空は時折雨、口の中は今だミョウバンの苦味でいっぱいだった。
 

私の周りに会津最後の殿様、松平容保ファンで長州人は信用ならんと言って憚らないのがいる。
今まではそれを聞いても大羽越列藩同盟の戯言くらいにスルーしていたのだが、この実体験を持って今までのことを心のなかで侘び、考えを改めることになった。  今後は長州には心して掛かることにする。


 
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20130922

靖国らへん

  
  
  
  
  
  


フィリピン、ルソン島サンタクルーズで戦死した日本兵が、戦死一年前の昭和19年に妻への思いを書いたヤシの実をフィリピンから流した。 その椰子の実が31年後の昭和51年に日本の、しかもその日本兵の故郷である出雲にたどり着きその日本兵の妻の元に届いた。 


驚くべきは31年という年月。 学者によると海流でフィリピンから日本に流されてくる時間はおよそ数ヶ月であるという。 おまけに南からの暖流は殆どが太平洋側に流れ、日本海側に流れる対馬海流分は少ないことから考えると、30年程は太平洋を何度か廻りその後日本海側に入って更に出雲に流れ着いた考えられるという。 このエピソードを読む度に、只の奇蹟とは考えられず人間の魂が起こす力と言うのは本当にあると思えてくる。



靖国に縁の資料を 集めた遊就館という宝物館があって、そのなかにこのエピソードにある 「奇跡の椰子の実」が展示されている。 

  
 




  
 


九段あたりに来たならば定番とも言えるパターン。
神田BONDYのカレー、そして今年の終了ギリギリを狙って山の上ホテルのコーヒー風味のかき氷。

 
靖国」、「カレー」、「かき氷」 ・・・ 夏の締めくくりにふさわしい三品
 
 
 
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20130920

Harvest moon at the Ooi racetrack


  
  
  
  
  
   
  
  
  
   
    

  
   
   
   
中秋の名月。 
気持ちいいアウトドアでお酒も飲めて食べ物もたんまりある場所で月見でもしましょかと。
大抵そんな条件でググって出てくるような所は人だらけ。 でも、ベテランサラーリーマンのおっちゃんはいいとこ知ってます。 ここは空いてるし広いし超穴場。 なんたって、誰も月なんて見てないんだから。
 
 
中秋の名月のことを英語で Harvest moon っていうんですが、収穫どころか4000円すってしまいましたけども。
 
 
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20130917

Argent crisis


 
チタンバイクにはカーボンパーツもシルバーパーツも似合いますけど、それでもやっぱり細パイプのクラシックジオメトリーにはシルバーパーツがいい。 シルバーパーツは以前からちょこちょこと買っては備蓄していたのだけれど、クロモリブームも手伝ってか?最近ではオークションでもどんどん高額になり、しまいには新品の現行品を越える値段がつくこともままある。 
 
 
 
11s 化や電動化もそれはそれでやってくれたらいいですけど、メーカーにはコッチ方面も力入れて貰いたいもんです。 なんせそれだけの値段がつくというのはそれなりの需要があるということ。 仕上げにコストが掛かるとか、長期在庫で表面がくすむとかあるかもしれませんけど開発費掛かかりませんしメーカーにとってそんな悪い話じゃない筈。 つい最近では日本の良心DURAACE 9000 もハブが真っ黒けになってしまいました。 確か2007年位、カンパハブが黒色だけになった時 「シルバーパーツの需要が減っている」 とアナウンスしたのを覚えています。 よく卵が先か?鶏が先か?っていいますけど、この場合は明らかに需要が減ったからじゃなくて生産を減らしたのが先でしょう。 カンパがレコード限定で一部パーツにカーボンを出したのはせいぜい2000年辺り。 すなわち10年ちょい前まではシルバーパーツしか無かったんですから。 (除サイケ調アルマイト)
 

 
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20130912

次の東北の旅



今回の東北の旅は震災で大きな痛手を負った岩手三陸を避けた。 
報道で伝えられるその姿は瓦礫こそ片付けられたようだけど、まだまだ復興には程遠い印象を受ける。 そこに行ってお金を落とすだけで応援することになるとも考えられるけれど、まだ物見遊山で訪れる気分にはなれなかった。 
 
 
夜、盛岡の割烹料理屋で岩手県産の食材をメインにしたコースを頂いた。 その中で出てきたのは握りこぶしほどもある巨大な岩牡蠣。 夏の岩ガキというと秋田や山形の日本海側のものがメインで太平洋側の岩手産のイメージがなかった。 おまけに2年前の震災である。 大将に聞けば、岩牡蠣の稚貝が残っていて三陸でも養殖が始まり、2年物でもこんな巨大なものが出ているのだそう。  
   
  
身も凄く大きいうえに濃厚。 申し分ないものだった。 
どうもテレビから流れてくる三陸のイメージとは裏腹にこの岩ガキを口にして喜びが湧いてきた。 三陸の海の豊かさ如何ばかりか。  こんな豊かな自然があればって三陸を避けていたその気持が口の中に広がるミルクの味に溶け出していった。
 
 
 

 
コースの最後。 稲庭うどんで〆たつもりだったんだけど、周りの常連さんらしき人たちがやたらと鰻を注文する。 それがまた肉厚で美味そう杉。 思わず、追加で鰻丼を注文した。 
  
  
大将との会話の中。 天然物の鰻の最大出荷地が青森の小川原湖だと聞いた。
いやいや、小川原湖って私が今回の旅で降り立った三沢空港のすぐ北側ではないか!
これでまたしても、東北に来る大きな口実ができた。


 
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20130906

寄り道の日


 
1日くらい雨の日があってその日にじんわり休もうと思っていたのに連日いい感じの天気。 そのお陰で毎日走り、飽きてきたのか違うこともしたい、だけど晴れたら走りたくもなるこのアンビバ感。 
翌日にはこの旅一番の山岳コースである八幡平アスピーテラインが控えているわけだし。

 
角館。 ここには秋田新幹線が止まるのをいいことに角館からアスピーテラインへの起点として水沢温泉まで寄り道をしながら。
 
 
  

  
  

 
 

  
小京都 角館。 さすがに雰囲気がある。
400年遡る藩政期の地割りが残る重要伝統的建造物群保存地域。 通りに垂れる緑と木漏れ日に黒塀が美しい。 驚くべきことに連なる武家屋敷の中には今もその子孫が生活をされている屋敷さえある。


夏のこの姿も綺麗だけど、この通りの両側から枝垂れる櫻が満開になった街の姿は如何程だろうか。 駅前には人も殆どいなかったのにこの通りに来ると夏のこの時期でさえ観光客沢山。 バスでドッサリと来ては駆け足で撤収していく。 とっとと田沢湖や八幡平に向かうのだろうか。
ここは年間200万人が訪れる東北有数の観光地であった。
   
   
   

 
昼は稲庭うどんにしたのですが、またもや恥ずかしい。 
稲庭うどんの名は知れども、稲庭うどんて秋田だったって知らなかった。
比内地鶏に続いて、稲庭うどんもか・・・
関係ないけど全国学力テスト日本一は秋田らしいし、意外と秋田は持っとるな。。。
 
 
  

 
いぶりがっこ。(燻したがっこ(漬物)) 手前の棒状の樹の枝みたいなやつ。 
山田婆ちゃんが作ったっていうこれを食べさせてもらった。 漬物と燻製の香りと言うのは思いのほか相性がいい。 旨い。
 
 
元々、雪が多く天日干し出来る期間が少ない地域で囲炉裏の上で干していたところから始まった秋田の漬物。  また、食べたことがないものに出会えた。
 
   
  




 
うどん食って、いぶりがっこ摘んでデザートに至る。 
果物屋がやっているだけのことはあって桃がほんとに旨かった。

 
思い切って店主のおじさんに言った。 「桃だけで出してもらえませんか?」
「それはやらないことにしてるんだよね」 と店主。
上の桃は超絶スピードで平らげたが、その先何故か喉を通らない。 
下のハイビスカスの飾り付けもそうだが、桃から下のテイストもこの調子なのには困った。  
要は昭和っぽいのである。
   
 
  

 
   

 
 

 
 

 
 

 
  

  
今日は移動するより寄り道の日でした。 
だからせっかくのシクロでこういう道に分け入らない理由は無い。 
エメラルドグリーンの水を湛える渓谷、岩を掘り抜いた道、渓谷に流れ込む瀧 ・・・ 美しくワクワクドキドキする道。 この細道は国道に続く筈だったけど崖が崩落して通行止めだった。 結局引き返すことになったけど寄り道とはそういうものでしょう。
  
 
 


山の方向へは田沢湖を回って。 その途中、人だかりの先には黄金のたつこ像。
観光バスは止まり、沢山の観光客を下ろしていくけど、新しい遊び? 
それよりこの周囲20km程の田沢湖が日本一の水深424mであることに驚いた。  
  
   
  


田沢湖から山の方面は名湯秘湯の嵐である。 
名湯で有名な乳頭温泉、ガン治療で有名な放射線を発する天然岩盤、そしてちんぽの皮など戻しておかないと粘膜がやられるという日本一の強酸PH1.1を誇る玉川温泉など枚挙にいとまがない。
 
 
  
まずは初心者向け水沢温泉の源泉かけ流しにごり湯にて寄り道の日を締めくくった。 
 
ザッブーン


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