自転車カゴには25cm程のクロダイ、声を掛ければ手にもう一匹。
「こんな浅瀬で橋の上からこんな大きいの釣れるんですか?」
「いくらでも釣れるさー。 野菜は作ってるし、自給自足出来るさー」
他の場所でも、皆で岩についたアオサを採っていたり南国の自然の恵みの豊さは想像以上。
宮古島の魚介を食べようと漁港に行ったら、ちょうど漁協の前におじさんがいた。
「このへんで魚が食べられる店知りませんか?」
「美味しい魚が家にあるからうちに来て食べればいいさー」
「えええー?!」
行ってみれば、こんなに沢山のご馳走を出してくれた。
「なんくるないさ~」(なんとかなるさ) って言葉、南国ならではと思った。
こんなに自然の恵みを受けているのを見ると納得がいった。
そして自然から得た恵みを、他人にも与える。
会って5分も経ってない他人を家に招いてごちそうする発想がそもそも無いから警戒までしてしまう。
海外によくある睡眠薬強盗かも・・・ だとか、旅の途中だし話し相手を長時間させられたら困るなあ ・・・ とかありがちなパターンを想像したのだけれど杞憂だった。 それどころか、やたら食べろ食べろと急かすと思えば、午後の就業が昼の1時半からだとおっしゃる。 端から30分しか無かったのです。
単純に家に旨い刺身があるから食べに来たら? って純粋な気持ちからだった。
日本人は我慢とか努力とか尊ぶ国民性だけど、苗を植えれば一年で3回も収穫ができ、糸を垂れれば魚がつれるこの南国が作り出したのであろう大らかさを見ると明らかにそれとは違う。 雪に閉ざされれば作物を作ることも出来なかったり、冬には死に至らしめる程の寒さもある。 そんな風土が多分に国民性に反映されているのかと気付かされ、それとは間逆な雰囲気に包まれるこの宮古島に憧れました。
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