20111225
20111223
LITESPEED ARCHON T1の歓喜
この下方向にフレアしたダウンチューブは2006 年のULTIMATE、VORTEX から始まるが、年度が新しくなるに従い徐々にその姿を変えている。 パッと見殆ど形状が変わっていないから見過ごしそうになるが、その変化に気付くとき思わず歓喜してしまう。 ULTIMATE、VORTEX ではその横幅が37.5mm ~ 31.5mm とヘッド~シートチューブに向かって直線的に細くなっいるのに対してARCHON ではヘッドチューブに近い部分から40mm ~ 29.5mm ~ 33.5mm と太ももが当たる部分を避けるように上から見たときにコークボトル型にくびれさせる凝った作りをしている。
これを発見したときに私は思わずニヤニヤしてしまった。 64Ti 板を折り曲げてこのような形に形成、溶接してパイプにしているのだからニヤニヤも仕方あるまい。 CANNONDALE はCAAD10 を発表したときハイドロフォーミングで同じく トップチューブをくびれさせ、アルミをカーボンのように自由に形成したとアナウンスしていたが、その時既に折り曲げてこのような凝った造作をしていた LITESPEED がこの点をアピールしていなかった点も泣けてくる。 もっとも、ARCHON T1を持っている人でもこんなマイナーなポイントに気付いているか疑問であるし、それを知ったからと言って歓喜するかどうか分からないが ・・・・
カーボン自転車をクオーツ時計、チタン自転車を機械式時計に例えれば、永久カレンダー時計などクオーツでは当たり前だけれど、機械式時計で作るとなる何百倍の手間とコストが必要になる。 なのに精度はクオーツには遠く及ばない。 チタンフレームに手間が死ぬほど掛かっていようが、コストが掛かろうが、剛性も重さもカーボンに叶わない。
それでもチタンがなくならないのは機械式時計がなくならない理由と同じであろう。
Related to :
http://feticizm.blogspot.com/2011/11/litespeed.html
http://feticizm.blogspot.com/2011/12/litespeed-archon-t1.html
http://feticizm.blogspot.com/2012/01/litespeed-archon-t1-bb.html
http://feticizm.blogspot.jp/2012/11/blog-post_3026.html
___________________________________
20111218
素敵なバイクラック
自転車乗りの客が多い店ではバイクラックを置いてくれている店が最近多くなった。
でも、作家に注文までしてこんな拘ったラックを置いている店はちょっとなかろう。
サドルを掛ける部分は鉄筋の上からウレタン、更にその上にご丁寧に着古したジーンズがクルクルと巻かれていて二度感動。
しかも、ここは都心から随分離れた風光明媚な山村である。 この様な場所での歓待に三度感動。
只、チタン好きならどうしても 「アレッ、MOOTS?」 って二度見してしまう。
が、こちらはドロップハンドル、あちらはフラットバー ・・・・ いやいや、こちらはワニであちらは羽付きの馬である。
____________________________
20111215
継承 AMANDA
赤信号で止まったすぐ横にとてつもないオーラを感じる。
ブリティッシュレーシンググリーンにゴールドの差し色でAMANDAとある、そしてホイルを見れば木リムにシクロクロスタイヤの車体。 しばらく見とれていたら、オーナーがやってきた。
こう言っては失礼だが、こんな渋い車体を選択するようには見えない二十歳そこそこのオーナー。
話をしてみれば、30年前に父上が作ったもので斯く斯く云々・・・ 最近その車体を譲り受け、丁度ビルダーの千葉洋三さんのところへ行ってきたところなのだと。 古い車体のわりに綺麗で驚かれたとか。
父親からこんなステキな自転車を受け継ぐなんて素敵な話。
彼と別れてふと考えていた。
ドンドン新型が出て急速に旧型が色あせるカーボンじゃ家電を受け継ぐような感覚?で、こういう”イイ話”は成り立ちえないんじゃないか?
BB30規格、スーパーオーバーコラムフォーク、剛性、軽量化、美辞麗句を並べ超短期周期で消費を喚起し続ける時代に、素敵な物語を紡げるだけでもプライスレスな価値がある。
________________________________
20111211
シャトーブリアン ローストビーフ in 30minutes
厚さ4センチ、400g のシャトーブリアンなんぞそのへんの肉屋ではなかなか手には入らん。
そんなものが何故か普通に、しかも格安で手にはいるのが我が味方Everyday low Price OK。
こんな厚さの肉を上手くグリルするのは至難の業なんでローストビーフ作ったった
強火で熱したフライパンで全面焼き目付ける。
↓
お湯を40cc入れてすぐにガラス蓋をして強火のまま3分
↓
フライパンごと布団に包んで20分(肉400g、厚さ4cm位の場合)放っておく。
はい、出来上がり。
グリルじゃこんな全域ロゼには仕上げられない。
肉と一緒に放り込んだジャガイモも同時に出来上がる。
フライパン1つ、たった30分で到達できる高み。
これぞ男の料理
___________________________________
20111206
LITESPEED ARCHON T1の憂鬱 チタンフレーム エンド
前々々回、ライトスピードのフレームを肯定的に取り上げておいて言うのもなんだけど、昨今のLITESPEEDのフレームを手放しにマンセーしているわけではない。 いや、心情的にはエールを送る気持ちは大アリだけど、端からエールを送るのと実際組み立てて使っていくのとでは随分違うわけでマンセーしてばかりはおれないのが昨今のLITESPEEDじゃないかって・・・・
そう思う点はいくつもあるのだけど、前に取り上げたエンドがまさにそう。
写真の通り、エンドが薄すぎてRDのボルトがエンドのホイル側に1mm以上も飛び出すほど。 飛び出るだけならいいけれど、トップギヤの位置がプーリー可動域を越えてしまってそのままでは調整不可なのですわ。
そのへんの自転車のエンド厚さを手当たり次第測って見れば、大体6~7mmはある筈。
数値上の重量を減らす為にここまで削りこんでも(それ以外の理由でここまでする理由は見あたらない)、これでは結局エンドの外側にワッシャーを噛ませることが必要で、その分の重量は載ってしまう事になり削った意味がない。 只でさえ、こんなに薄くては落車時のエンド破損の危険性を孕んでいるのに ・・・・
もっともこれはスラムの場合で、カンパとシマノのRDの場合はワッシャーを噛ませずともトップ位置はプーリー可動域に入っているので、「そんなことはない」 と思う人もいるかもしれないが・・・・
Related to :
http://feticizm.blogspot.com/2011/11/litespeed.html
http://feticizm.blogspot.com/2012/01/litespeed-archon-t1-bb.html
http://feticizm.blogspot.com/2011/12/litespeed-archon-t1_23.html
http://feticizm.blogspot.jp/2012/11/blog-post_3026.html
_________________________________
20111201
後味が悪い
人里離れた林道をヒルクライムしている間ずっと犬の鳴き声が山間に響いていた。
一度、山の中で野犬に追いかけられて必死で逃げた事を思い出し、この鳴き声が野犬ではなく猟犬のものであって欲しいと願っていた。
小一時間山を登り続けたか? その間も犬の鳴き声はやむことはない。 そしてその鳴き声間違いなく近づいているんじゃないか? と思いだしていたころ、ふと斜め上方向を見ると崖の上で犬が吠えているではないか。
大きな犬! と思いきや、カモシカだ。
カモシカが崖に追い込まれて、その上で犬が威嚇していたのだった。
崖下には林道が通っていて、軽自動車が止まっていた。
中には銃を横に携えた狩猟者が乗っている。・・・・ 嫌な予感がしたが、その場を通り過ぎればそこは紅葉と冷たいクリアな空気に満たされていてカモシカのことなどすぐに忘れ、そこにある自然を楽しんでいた。
バーン ・・・・ 一発の銃声(のような音) が山間に響いた。
一瞬で崖上を見上げて写真を撮っていたあの瞬間に引き戻された。 嫌な気分がした。
最悪のことが起こっていたとしても、自分はあの場で何か出来たのか?
いや、そもそも本当に銃声だったのか? ・・・・ いろいろなことが頭を巡る。
もちろん、その後のことを確認しに戻ったわけではないが、何とも後味が悪い。
___________________________