20140204

The 漆   Vanhulsteijn x SOTHEBY'S


  
  
日本の伝統的な漆による装飾を施したVanhulsteijnのスペシャルバイク。 



SOTHEBY'S とのコラボで9台のみ作られるそれは、金箔と漆を重ねていく津軽塗りの技法を使うという。 驚くことに、この塗りを施すのは日本人ではなく2人のロシア人だそう。  高級で日本人でも最近は殆ど使うこともない日本の伝統的な漆製品を食器や家具ではなく自転車に使うという発想。 それは外人ならではという気がするし、その良さを外の目から見て発掘してくれるのは喜ばしいことだと思います。
 
 
  

 
 


漆を塗り、乾燥させ磨き、金箔を貼り、また漆を塗り、乾燥させ磨く ・・・ この作業は60層にも及ぶことが有り、一層あたりの乾燥にかかる時間は2時間から3ヶ月。 平均でもすべてを仕上げるのに半年もの時間が掛かる。 耐久性も高く、彼らはナチュラルプラスティックと云うてます。 確かにそうですね。


そして、そのバイクに組み付けられるパーツも厳選し一つ一つハンドポリッシュで磨き上げたものを組み付けるそう。 
 
 
 
  
  
 

 
でも・・・ 一言申しますと 
 
 

この自転車の魅力はフレームのシェイプそのものに有ると思うんですが、サドルを受けるトップチューブのキャンティレバー具合がえらい保守的になってバランスが悪くなってやしませんか? 今のじゃ3年前に覚えたのと同じ様な衝撃を感じ無かったと思いますし、オーダーもしてなかったように思います。
 
 
キャンティレバーの上に座ってフワフワとした乗車感も魅力なんですが、もしかするとこの大きすぎるはね出しが割れたりクレームが結構有ったのかもしれません。 
でも、格好悪くしてまでそっちを優先したらこのバイクの存在意義は失せると思うのです。



  
Related to:
http://vanhulsteijn.com/
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4 件のコメント:

  1. 楽しく拝見させて頂いています。

    漆の塗装というのは昔から色々試行錯誤する動きがあるのですが、なかなかうまくいきません。
    その最たるものは、やはり日光による退色・変色です。
    室内で用いる様々な道具はおろか仏像までそれを免れないのですから、況や、外で光に晒される物の塗装をや・・・ということですね。
    この点について良い解決が為されたという話題もついぞ聞きませんので、外国の方が興味をもってくださった事は喜ばしいものの、長い年月を見込んでいることもあろう購買者のことを考えると 少し物憂げな気持ちになります。

    こういった漆塗装を乗り物に使う話題は、バイクなどの方が頻繁に出てくるように思います。
    しかし、やはりなかなかうまくいきませんね。

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  2. こんにちははじめまして。 ありがとうございます。
      
     
    漆は歴史的建造物修復でも問題になっていますね。 でも、その傷んだ仏像や外壁は何年前のもの?って聞けば、江戸時代だとか、戦後修復して以来だとか・・・もう数十年以上経ってるやん!って。 逆にシンセティックの樹脂が耐候性が高いのかといえば僅か15年ほど前の白化したコルナゴC40も見たことありますし、外壁の塗装なんて10年位でペンキを塗り替えたりする。 本当にシンセティックに比べようもないほど耐候性が低いのか? 正確な比較暴露実験を見たこともないので本当はどうなのかわかりません。 もし漆で問題が有るといえば塗り替える職人の技術に差が出る(だろう)こと、そしてコストなのでしょう。  そのコストが高いから塗替えが何十年に一度になり必然的に色褪せた状態を晒す期間が長期化「漆は痛む」イメージが植え付けられているとも考えられます。


    雨ざらしでワックスも掛けてない車の塗装が色あせても「雨ざらしじゃ仕方ないよ」となるのに、漆になると、良心からなのか?売る人の側からでさえメンテが必要ですとか、紫外線に弱いですとか、白くなったら磨けば取れますとか ・・・ 高いものだからかクレームが来そうなところを初めから吐露して自らハードルを上げているような気がしませんか? 古いと100年以上前の漆器などが現役で使われている事実もあるのに、そこまで自虐的になるところを見ると、塗装に漆が用いられていた時代から合理性、経済性が尊ばれる時代に移るに従って、業界団体から漆に対するネガティブキャンペーンが張られて弱り切って自虐グセが付いてしまっているようにも思えます。  


    どちらにせよ、こういうものは好事家が買うもの。 それ故の限定9台。 雨ざらしにして実用品として使われるなることなどあり得ないでしょうし紫外線がどうのとか言うのは野暮って話でしょう。 

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    1. 私は日頃から漆物を使って というより、そればっかりに囲まれて生活していますので実感として申し上げたばかりなのですが、なるほど 肌として知っておられるわけではないけれども、漆(特に今回のような蒔絵や螺鈿を見せるための仕上げ)を外で使ったとしても問題ないだろうし、それなのに過剰にナーバスな対応をしているように見えるとお考えのようですね。
      であれば、ぜひ前向きに挑戦してみていただきたいですね。
      もし氏の考えが正しければ、まさしく需要こそが漆技術の業界にとって救いそのものです。

      蛍光灯すらほとんど点けず、天井も高い(つまり日光もそれほど届かない)屋内の漆でさえ、こまめに掃除と手入れをしても、私などはなかなかその退色を食い止めることができないのは不徳の至りです。

      余談ですが、漆の焼き付け塗装ですら現段階では退色を免れないようです。
      私はこの色がとても気に入っているのですが、おそらく、バイクや車や自転車など、外で使うための漆で一番最初に実用レベルに届くのはこの技法ではないかと私は期待しているところです。
      もうずいぶん長く待っているのですけども。

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  3. 誰も自分の経験範囲に基づいてしか物など言えませんからそうならざるを得ませんね。 
     
    これまでの文脈でも建築の外壁の吹き付けタイルやペンキの塗替えのインターバルが10~20年、同じ車に15年も乗る人も今や稀、なのに神社仏閣の漆物の修復に関してはいきなり数十年~百年単位の話になることを見ても過度な美観の永遠性を求められているように思えることに違和感を感じることを書かせてもらいました。

    実感としても、漆器を全く持ってないわけではないのですよ。12~3年前に買った漆器の大器と封書入れがあるのですけど正直一度もメンテなどしたこともないのですが今だに表面はきれいなものです。 実家の物は暫く見てませんが、古い膳やお盆、椀など良いものは正月くらいしか使わなかったのも有るでしょうけど、いつも輝いてた記憶があります。 漆器に囲まれて生活されて経験値が格段に高い貴殿のお教えに楯突くつもりもないのですが、どうしてここまで実感が違うのか私にはわかりません。
     
    只、蛍光灯も殆どつけないほど気を使っても尚退色の進みが気になり、それでも漆器に囲まれる生活を選択されている。 しかも、文脈からするにその漆物たちは先祖から譲り受けたような何十年モノではなく割と新しく買い集められたものなのですよね?  だとすると退色など分かりきった上でどんどん買い増しその選択を敢えてされているとしか思えない、まさに漆業界にとっては稀有なパトロン的な存在。  最近は紫外線に強い漆もあるそうですし、是非自転車を漆で塗ってあげて下さい。  もう既に貴殿は荊棘の道に両足を突っ込まれてます。 自転車の退色等とおっしゃられても何を今更です。
     

    もし、私の勘違いで最近買われたものではなく先祖から受け継いだ古いもの。もしかしてお寺さんなのでしょうか?(ZENSHOJIさんという名前、そして天井が高い居室ならいまどき蛍光灯は使わないから本堂?等と思ったのですが・・・) だとすると、漆物と言っても仏様とかかなり古いものでは? 古いものなら最初から申しておりますように 「何十年ももつわけないやんか」としか言いようがありません。  この答えは必要ありません。  なぜなら私を含めこれを見て頂いているほぼすべての人にとっても漆の退色など 「割とどうでもいいこと」 だと確信しているからです。

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